「場を作る」

おはようございます
武ノ風山下です

今朝はゴボウ天うどんをすすりながら
ブログを書き始めてます(笑)

昨夜の稽古なかなか雰囲気が良くて
我ながら「いい道場やなぁ」と感じました

ということで「場の雰囲気を作る」というか
「場を作る」について考えてみます

「場」とは何か?というと
人がいる空間のことです

じゃあ、「場を作る」とは何かというと
その空間にいる人の「意識」で「空間の感じ」が変化してしまうことです

例えば
病院の病床にお見舞いに行くと
当然、病人の方は意識が朦朧としていたり
生きる気力を失っている方がいます
そういった
「意識が弱ってる」「意志が失くなっている」方がいる「場」は
寂れた雰囲気で
言い方は失礼ですが
凄く退屈な「場」です

他にも
飲み会や、皆で車に乗り合わせてどこか遊びに行く時などよくあるのですが
その集まりの誰か一人でも
やる気なく退屈そうにしていると
回りがいくら頑張って盛り上げようとしても
空回りして白けた「場の雰囲気」は拭えません

以上の様な空間が「薄くて冷めた場」です

病院は良いのですが

職場や遊びで集まる「場」が
そういう空間だった場合
何も生まれないし
むしろ時間が経たない感覚が苦痛になってきます

逆に
「良い空間」「熱く濃厚な場」とは

分かりやすいとこでいうと
音楽のライブ会場だったり
野球や何か贔屓のチームを応援している「空間」です

そういった「場」に行くと
テンションは上がり
何か熱い感覚が沸き上がり
アッという間に時間が過ぎていきます

それはなぜかと言うと
単純に応援したい好きなプレイヤーが目の前にいるもですけど

目の前のプレイヤーを皆で応援するという
「熱く濃い意識」がその場を充満し
「熱く濃い場」に変化するからです

といったことが「場を作る」なんですが

これを意図的に自分でコントロールしていこうってのが「武道の稽古」の目的の1つでもあります

例えば「正面向かい合い」という稽古があります

二人がお互いの正面に立って
相手の目を見て
ただ向かい合うだけなんですが

この時お互いの意志が相手に向かってなく
「どうしたらいいんやろ?」と漠然と考えたり
ボーっとしてたり
なにも考えていないと
お互いの間の空間が
「薄くて遠い空間」に感じます

これが私生活になると
「相手にされてない」や
「こいつなに考えてるんや気持ち悪い」と
相手は無意識に感じだし

そういう人たちのいる「空間」は
「薄くて白けた退屈な場」ができます

これを稽古では
相手の正面に本当に立って
相手の目を見て
心をできる限り静かにして
何かしらの「意志」を全力の本気で相手に向けます

すると
二人の間の「空間」は「濃い空間」になり
不思議と二人の距離も「目の前にいる」感じになります

しかも、そんな二人がいる周りの空間も
「静かで濃い空間」に変わっています

それを私生活で体現していくと
「相手が自分に興味をもってくれる」
「自分の周りが盛り上がる」
「自分に悪意を向けてる人が関わらなくなってきた」
そして、そういう意識が濃い人に対して
「なぜか見惚れて目を奪われる」
など
変化が起こります

僕は居酒屋をやっていた頃
この「正面向かい合い」を利用してました(笑)

前にも書いたかもですが
自分のお店に来た人は
どんな人でも無条件に「昔からの大親友!」という
設定付けさせてもらい
「さて、何十年ぶりの大親友
どうおもてなししたろかねぇ」

と、言うたらお芝居ですが本気で信じ込み
お客さん一人一人に興味を持って接していました

そこにお酒が入れば
大概のお客さんは「アキちゃーん!!」とフランクな感じになり
僕とお客さんの空間は濃く近いものになっていきました

あとは僕の手の内で転がすだけです(笑)

最後にそれの驚いた経験ですが

以前、師と10人ほどで飲み屋での打ち上げでの出来事なんですが

10人がけの長テーブルに
僕と師は一番離れたところに座って食事をしていました

ただでさえ賑やかな店内

隣のテーブルの中年カップルがなにやら
痴話喧嘩をしているようで
その気持ち悪いオッサンは段々エスカレートしていき
「お前みたいな女がぁー!!」と吠えだしました

僕は一瞬
「オッサン、黙らしたろか?」と思ったのですが

その時、日野先生が
「ある医者の先生とビルを買って、そこから医療の世界をひっくり返してやるんやぁ!」と
とんでもなくスケールのデカイ
熱い話しの方に僕の興味は奪われ

隣の糞オヤジそっちのけで
全身全霊で日野先生の方に意識を向けていると

日野先生も僕に無茶苦茶濃い意識を向けて
話しだしました

すると段々僕と日野先生の視界が
日野先生以外はボヤけた景色になり

周りの音も
僕と日野先生の間にいる人たちの会話はもちろん
隣で吠えてる糞オヤジの声も
全ての音が静寂というかミュートになり

数メートル離れている日野先生の声だけが
目の前で話しているかのように聴こえました

それが本当に心地良い空間で

「人って本当に本気で向かい合って会話すると、本当に二人の世界になるんやぁ」

と凄い驚いた経験でした











武ノ風 BUNOKAZE

衰えない身体作りとしても学べる護身術教室です。

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