「考えるな!!感じろ!!」
今月から10歳の女の子が生徒になり、大人と一緒に稽古を始めた
自分の道場に子供がいないし、そうなると大人と一緒にやるしかない
かといって、10歳の体格を考えた時、単純に力も弱く体重も軽い
背丈も大人と釣り合わないだろうし、なにより身体がまだまだ出来てないので、ちょっとしたことで捻挫や脱臼を起こす可能性もある
そういったことを踏まえて「大人とどうやって混ぜたろ」と悩んだ
結局、頭の中では答えが出ず、とりあえずその子を交え稽古することになった
最初は意味が分からないだろうし、下手に怪我させてもいけないから僕が稽古の相手をした
僕が教えたことを、頭に「??」を浮かべながら黙々と取り組んでいた
当然、初心者だから上手く出来ず、それでも「?」な感じで続けていた
そして、ちゃんと出来ているかのチェックでその子の受けを僕がやった
最初は肩に力が入り腕力でやっていたが、あまり具体的な方法論を言わず「もっと優しく」など感覚のアドバイスを伝えた
ちゃんと僕の言葉を「そのまま受け取り」出来ていた
交代でその子にも「受け」をやらせてみると、最初は全身が固まらずフニャフニャだったのが「一生懸命に全力で固まるんだよ」と伝えたところ出来るようになっていった
大人たちは「一生懸命」ができず「方法論」にいってしまう
そこをこの子は「一生懸命にガムシャラ」にしようとする
その姿は単純に胸を打たれるし
そんな「一生懸命にガムシャラ」だから「方法論」で頭の中がノイズだらけの大人たちより早く出来あがる
僕が伝えた「感覚」を、「言われたまま」を全力でやろうとするその「素直」な感性に
自分の20年前を思いだした
日野先生の教えを、「言われたことを言われたまま」全力で取り組み
全く理解できないが、頭で理解しようとせず
日野先生の身体操作している動きと雰囲気とヤられた時の感覚だけを頼りに
「なんか違うな」と自分の身体操作の違和感や嘘臭さと向き合いツッコミを入れ
「これか!!」という感覚を、数をこなす稽古や、日常での応用での稽古で探していく
を何年もひたすらやっていたことを思いだした
それが普通だと思っていたし
日野先生になにか身体操作で質問する時は、「どうすればいいですか?」なんて言葉は、例え日野先生にやり方を聞いたところで、それも自分には理解できないことは理解できていたから、一度も聞いたことはない
日野先生に稽古の質問をする時は、なにか自分の中に「今までに無い感覚」を見付けた時に、その感覚が言語化できるくらい明確になった時だけ、「この感覚はどうなんですか?」と聞いたり
わざわざ聞かなくても、稽古中や食事を「」お供した時なんかに、何気なく仰った日野先生の言葉に「今の言葉、この感覚のやつや!!」と解答を頂いたりした
と話しは脱線したが
そんな素直な10歳の女の子が
大人しかいない道場で、大人ですら悩みもがく稽古を
「楽しい!!また習いたい!!」
と言ってくれることも嬉しいが
「10才の子でも、本気で向かい合って教えれば伝わるんだ」
という、僕の仮説が正解だったことが解った
「こりゃ、うちの道場10年後には凄いことなってるぞ!」と明るい未来が予感でき
またまた美味しいお酒を堪能しました(笑)
武ノ風 BUNOKAZE
衰えない身体作りとしても学べる護身術教室です。
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